三焦鍼法とは

三焦鍼法とは

私たちはいつまでも健康で美しくありたいと思います。

女性であれば、尚更です。

現代は、様々な美容情報があり、美容外科、美容機器、化粧品、サプリメント……

どれを選んで良いのか迷ってしまいますよね。

 

そこで、自分自身の身体に着目して下さい。

スタミナはありますか?

パワーはありますか?

エネルギーはありますか?

水分はありますか?

 

これらは全て美容に通じており、大きく4つのカテゴリーに分けられます。

精(スタミナ): スタミナ・精力

気(パワー):パワー、免疫力

血(エネルギー): 肌、皮膚、髪、全身の栄養

津液(水分): 肌、皮膚、髪、全身のうるおい

 

これら4つが東洋医学の美容・健康観となります。

どれ一つ足りなくなっても健康と美の大敵となる老化につながっていきます。

全身のバランスを取り、内面から美を引き出してくれるのが【三焦鍼法】であり

選ばれた ツボを使って施術する方法なのです。

 

開発者は中国天津中医薬大学の 韓景献先生です。

三焦とは、上焦・中焦・下焦 の三つのことを言います。

上焦:心・肺(呼吸器系)

中焦:脾・胃・腸 (消化器系)

下焦:肝・腎・膀胱 (内分泌系・泌尿器系・生殖器系)

以上、それぞれの焦は私たちの大事な内臓を指し示しています。

内臓機能を高めることこそ、インナービューティ、アンチエイジングに繋がります。

三焦鍼法は私たち健美のスイッチです。

以下、私が所属する 一般社団法人老人病研究会から「三焦鍼法」について説明文を抜粋致します。

更に詳しくお知りになりたい方はご覧下さい。

【 三焦とは何か?】

中医学の概念に、五臓六腑という考え方があります。

・五臓(肝・心・脾・肺・腎)、
・六腑(胆・小腸・胃・大腸・膀胱・三焦)


三焦とはこの六腑の中の一つであり、上焦・中焦・下焦からなります。

・上焦:心・肺
・中焦:脾・胃・腸
・下焦:肝・腎・膀胱


六腑の中で胆・小腸・胃・大腸・膀胱は実際に存在するのですが、三焦に相当する腑は確認され
ていません。そのため、長い間、三焦に関して様々な意見の相違があり、現代まで続いています。
実態はよくわかっていない。しかし、とても大事なものだということは共通した認識となっています。


私たちは三焦の機能を以下のように考えて治療に応用しています。
1)人体の最も重要なエネルギーであり、人体の生命活動の原動力である「気」、
全身に栄養を行き渡らせ、精神を安定させ、全身を養い、気の母と言われる「血」がある。
気や血と同様、生命を維持するのに必要な全身を潤す作用がある「津液」を作り出す。
2)三焦は、健康であるために必要な気・血・津液といった物質を全身にめぐらせるための通路
である。
3)臓腑(内臓)機能の反映であり、各臓腑機能の協調バランスに重要な役割を果たしている。


以上より、医学的組織学的な見地から TCM の三焦の概念をまとめると、
「三焦とは臓器と全身を取り巻く間質結合組織で一つの器官と規定できる。」
*英語版 DVD にて、より明確に理解して欲しいと思います。以下を google 検索画面でクリックする。
“INTERSTITIUM & SANJIAO – WHAT DO THEY HAVE IN COMMON?” by Lyranara
1)、2)、3)をふまえ、三焦機能が正常であれば、五臓六腑の正常な生理機能が約束され、
気・血・津液を充分に作り出し、全身をくまなく巡ることができるので人体は健康である。
怪我、生活環境、年齢の経過などが原因となり、気・血・津液がスムーズに身体を巡らなくなると
気血津液が作り出せなくなり、全身を巡らなくなることで、心・肺(上焦)、脾・胃(中焦)、肝・腎(下
焦)のいずれかの働きに異常が起こります。そのため、多くの疾患の原因は三焦機能の異常と深
く関係しているということができます。


【 三焦機能と認知症の関係 】
人体は老化とともに陰陽のバランスが崩れるといわれています。
ご高齢の方が、「若い頃はいつも暑くて仕方なかったけど、最近は寒くて仕方がない。」
というのを聞いたことはありませんか?
これはまさに年齢とともに陰陽のバランスが崩れているということです。
暑いのは「陽」、寒いのは「陰」です。
したがって昔は陽が盛んだったのに、最近は陰が優位になっているということです。
この陰陽のバランスが正常に機能しなくなると三焦機能の異常(この時点では認知症の症状はあ
りません)を引き起こします。早いうちに対処(治療)しないで重篤化すると、今度は臓腑(内臓)の
症状が見られるようになります。
この症状が老化を促進し、三焦機能の異常も進み、気・血・津液を作り出せなくなり、体の巡りは一層悪化し、それが脳機能にも影響するようになります。
そして認知症と診断される頃には、進行を食い止めることはかなり困難になっています。


【 三焦鍼法は認知症予防と抗加齢に最適 】
認知症の正体にアミロイドβ という異常タンパクがあり、その沈着が基盤となりアルツハイマー病が発病します。アミロイドβ が脳に沈着し、アルツハイマー病と診断されるまでに約 20 年かかります。

ということは、認知症の一つであるアルツハイマー病の症状が発現するまでに約20年の空白期間があるということです。この期間によくある症状は、冷え、疲れやすい、食欲がない、ストレスがとれない、便秘、頭がぼーっとする、やる気が出ない、胃の調子が悪い、寝つきが悪いなど様々です。

多くの方がこのような症状があるにも関わらず、「なんとかなっているから大丈夫だろう。」と自己判断して、放ってしまっているのではないでしょうか?
この空白期間にしっかりと定期的に治療を受けて、体の不調を整えておくと将来起こりうる病気の予防をすることができます。その1つが認知症です。
西洋医学ではこの期間の治療を苦手としています。
逆に、東洋医学ではこの期間の治療を得意としています。
特に陰陽バランスを整えるような治療をしていくと、自然と体の不調は軽減していきます。
陰陽バランスを整えるのに有効なのが「三焦鍼法」です。
先ほども述べましたが、三焦機能が正常であれば、五臓六腑の正常な生理機能が約束され、健康に不可欠な気・血・津液を充分に作り出し、それらが全身をくまなく巡ることができるので健康になります。


【 三焦鍼法は鍼施術の基本として理想型 】
上記の陰陽バランスの変調は、若い人の気分障害、適応障害、パニック障害そして究極は統合失調症として発病します。実際にこれらの患者さんには、向精神薬なしで治療を開始することを強くお勧めします。
ベンゾジアゼピン系催眠薬や鎮静剤、各種抗うつ剤は、胃腸障害や長期投与により高い依存性をもたらし認知症を誘発しやすくなります。一方、心療内科や精神科ではこれらの最先端薬剤以外に手段が無いとも言えます。多くのこれらの患者さんに三焦鍼法を実施して、その効果に強く驚いております。


以上の経験より、三焦鍼法は広く有益な治療法であることもお分かりいただけると思います。
将来の健康のために、若い人からお年寄りまで心当たりの方は、ぜひGold-QPD鍼灸師にご相談ください。(Gold-QPD 鍼灸師サイト http://gochojunet.com/gold-qpd.com/index.php)

以上、三焦鍼法について説明させて頂きました。

特に、認知症予防と認知症周辺症状の緩和に三焦鍼法がきわめて有効な治療法であることが証明されています。
私の母が認知症になり路頭に迷っていた中、この治療法にたどり着きました。
開発された韓景景先生と共同研究をされている中医学の兵頭明先生の施術を
実際に目の前で見て、母の症状が緩和していく様子に自分も鍼灸師になり、三焦鍼法を毎日してあげようと決心した鍼療法です。

「いつまでも健康で幸せに過ごして頂く」

にふさわしい治療法とご理解頂けましたら幸いです。